『たずねびと。』登場人物紹介
※年齢は本編当時
リノ
十五歳。楠木山で家族と暮らす少女。
天真爛漫で明るくマイペース。
七年前の合戦以来消息を絶った父・カンジロウを捜す旅に出る。
ソウマ
十六歳。災害で両親を亡くし、引き取られた先に馴染めず行き場を探しているうちにリノたち一家と出会い、近所に移り住んだ。
基本的に真面目なため、自由人のリノやタカヒトたちに振り回されることもしばしば。
一応リノとは将来夫婦になることを約束した仲らしいが、本編でその設定が生かされることはなかった。
ムツミ
四十八歳。カンジロウとの間にタカヒトとリノの二子を儲ける。
物静かな優しい女性で、子供たちを温かく見守っている。
夫のことははっきりとは断言しないが、どこか生存を諦めてしまっているふしがある。
タカヒト
十九歳。リノの兄で、ソウマの友人。
数年前に父親捜しの旅に出て以降、不定期的に帰ってきたり来なかったり。
超のつく楽天家で、父の生存を信じて疑わない唯一の人物。
山科時成(やましなときなり)
四十七歳。山科氏の長で太田山城主。
変人の聞こえ高く、領民からはその城主らしからぬ振る舞いを揶揄されている。これでも文武両道らしい。
リノのことを気に入り、いつか父親のことを教えることを条件に小間仕えとして傍に残るよう提案する。
烏丸実章(からすまさねあき)
五十二歳。先祖代々山科に仕える家柄で、幼少の頃から時成に近侍している。
堅物でまともな人格を持ち、気ままに振る舞う時成には手を焼きながらも一心に仕えている。
時成とともに、カンジロウについてを知る人物。